「㐂」の入力方法は、いくつかあります。
- 「よろこぶ」と入力して変換する際に、最下部にある「単漢字…」をクリックして出てくるリストから「㐂」を探す ※パソコンのみ可能
- 「㐂」をコピーして貼り付ける(スマホ・パソコンどちらも可能)
- 文字コード3402で入力 ※パソコンのみ可能
「七」を三つ組み合わせて作られる「㐂」という漢字。
実は「㐂」は、「喜」と意味も読みも同じです。
そのため「喜」で代用もできますが、「㐂」と入力する必要があることもあるでしょう。
この記事では「㐂」という漢字を、パソコンやスマホでどのように表示させるかや、漢字の読み方、意味などを解説します。
パソコンやスマホで「三つの七」の漢字「㐂」を表示する方法
「㐂」という漢字をPCで表示する方法は、いくつか存在します。
- 読みからの入力方法(パソコンのみ)
- 文字コードを使った入力方法(パソコンのみ)
- 文字をコピー&ペーストする(パソコンでもスマホでも可)
これから、その具体的な方法を一つ一つ解説していきます。
読みからの入力方法(パソコンのみ)
「㐂」という漢字は、「喜」と同じ漢字です。
そのため「き」や「よろこぶ」といった読み方で入力が可能です。
- 「よろこぶ」と入力
- スペースを2度押すと変換候補が出ます
- 最下部にある「単漢字…」をクリックして、リストの中から「㐂」を探して選択する
手順2、3の補足をします。
「よろこぶ」の変換候補には「㐂」が表示されませんが、候補リストの最下部にある「単漢字…」をクリックして、さらに候補を広げることで「㐂」が見つかります。
読みからの変換は、「㐂」のもう1つの読み方「き」で変換しても同様にできますが、「き」では候補が多く出てきてしまうため、探すのに時間がかかります。
そのため、「よろこぶ」と入力した方が効率的です。
ちなみに「手書き入力」でも検索できるようです。
普段から手書き入力を使うという方は、試してみてください。
スマホでは読みでの変換ができない
スマホでは「き」や「よろこぶ」で変換しても「㐂」が表示されませんでした。
スマホの場合は「㐂」を「コピー」→「貼り付け」で入力しましょう。
詳しくは次の項目で解説します。
㐂をコピーペーストする方法(パソコン・スマホ)
「㐂」を「コピー」→「貼り付け(ペースト)」で入力する方法も簡単です。
パソコン
「㐂」が含まれる文章なら何でもよいので、マウスで「㐂」を選択して右クリック→「コピー」を選択します。
あとは、入力したい場所に貼り付けるだけですが、右クリック→「貼り付け」を選択すると、元の書式も反映されてしまいます。
書式を反映したくない場合は「貼り付け」を選択するのではなく、書式を除いた状態で貼り付けてください。
Word、Excel、Googleドキュメントなどで呼び方が異なりますが、「形式を選択して貼り付け」「貼り付けのオプション」「特殊貼り付け」などから選びましょう。
これにより、フォーマットの問題を避けつつ、文字を表示させることができます。
スマホ
スマホの場合も「㐂」を「コピー」→「貼り付け」で入力しましょう。
「㐂」が含まれる文章なら何でもよいので、「㐂」を選択してコピーします。
あとは、入力したい場所に貼り付ければOKです。
スマホでは「き」や「よろこぶ」で変換しても「㐂」は表示されません。
また、読み以外に思いつく方法で検索しても、変換できませんでした(ななみっつ、なななななな、ひちひちひち、しちしちしち、777)。
文字コードを使った入力方法(パソコンのみ)
「㐂」を文字コード「3402」で入力する方法もあります。
この方法を使う場合は、半角英数字で直接入力してしまうと変換できません。
「3402」と入力し、その数値に点線の下線が表示されていることを確認してください。
数値を入力した後は、「F5」キーを押すだけで「㐂」が表示されるはずです。
どうやっても表示されない場合
「㐂」という漢字は、これまで紹介した方法で入力できると思います。
しかし、それでも、表示がサポートされていない機種やOSもあるかもしれません。
どうやっても「㐂」という漢字が画面に表示されない場合は「喜」という字を代用しましょう。
「㐂」をよく使う場合は単語を登録するのがおすすめ(パソコン・スマホ)
特殊な漢字「㐂」をパソコンで表示させるためには、いくつかの方法がありますが、通常の文字入力よりも手間がかかることが多いです。
そこで、効率的にこの手間を解消する方法を紹介します。
それは「単語登録」機能を利用することです。
パソコンの場合は、ユーザー辞書に登録しましょう。
スマホでも単語登録ができます。
登録すれば、変換候補として上位に表示されるようになるので、入力が楽になりますよ。
「㐂」を頻繁に使用する方におすすめです。
具体的な登録手順を説明します。
パソコンの場合
- パソコンの右下のタスクバーにある「あ」または「A」のマークを右クリック
- 出てくるメニューから「単語の登録」を選択
- 表示されるダイアログボックスで、「単語(D)」欄に「㐂」を入力します。このとき、直接タイピングしても、コピーペーストを使用しても構いません
- 「よみ(R)」欄には、その漢字の読みを入力します(ひらがなのみ可)
- 「登録(A)」ボタンをクリックすると、単語の登録が完了します
- たとえば、手順4で「よろこ」と登録した場合、いつものように「よろこ」や「よろこぶ」などと入力すると、変換リストに「㐂」が表示されるようになります
手順4で、読み方を入力する際は、一般的に「き」や「よろこ」などが適していますが、「なな」のような読み方も可能です。
㐂をどのような名前で登録するかなので、自分がわかりやすければOKです。
登録後に修正したり削除したりもできるので、気軽に試してみるといいですよ。
また、「㐂」一文字ではなく、たとえば「㐂六」のように普段使う状態での登録も可能です。
スマホの場合
スマホの場合も「㐂」を頻繁に使うようなら、単語登録するとよいでしょう。
iPhoneの場合(ユーザー辞書)
- 設定アプリの一般メニューを選択
- キーボードを選択
- ユーザー辞書を選択
- 右上の「+」をタップして、登録したい漢字と読み方を入力すれば登録できます
Androidの場合(単語リスト)
- スマホの設定メニューを選択
- システム設定を選択
- キーボードと入力方式を選択
- 単語リストを選択
- 右上の「+」をタップして、登録したい漢字と読み方を入力すれば登録できます
機種によって多少異なると思いますので、必要に応じて調べてみてくださいね。
㐂の読み方や意味
「㐂」は「喜」と同じです。
「㐂」は「喜」の異体字
日本語には読みや意味が同じであるにもかかわらず、形が異なる漢字が数多く存在します。
これらの通常の形と異なる漢字を「異体字」と呼びます。
「㐂」は「喜」の異体字です。
そのため、「㐂」は「き」と「よろこぶ」の二つの読み方があり、意味も同じです。
㐂の読み方、意味
- 音読み:キ
- 訓読み: よろこ-ぶ、よろこ-び
- 画数:6画
- 意味:よろこぶ。よろこび。よろこばしい。うれしがる。
喜寿(㐂寿)の由来
77歳のお祝いを「喜寿(きじゅ)」というのは、「㐂」という字が七十七に見えることに由来しているのだそうです。
左下の「七」を「十」と見るんですね。
また、㐂には、左下がカタカナの「ナ」のように書く略字もあるようで、そのほうが七十七に見えるかもしれません。
習字には詳しくないですが、左側を「十」と書いたり十の縦の線をレのように跳ねる書き方もあるようです。
「㐂」と同じくほとんど使われることがない漢字のため、調べてもあまり情報がありませんでした。
理義字と品字様
ちなみに「林」や「弱」など、同じ漢字を二つ重ねて構成される文字を「理義字」といいます。
また、同じ漢字を三つ重ねることでできる「森」「品」「晶」のような文字は「品字様」と呼ばれています。
「㐂」は、漢数字の「七」を三つ組み合わせて作られるので品字様です。
「㐂」はお店などに使われる
「㐂」という漢字は、商品名や店名などで見かけることがあるかもしれません。
例をいくつか挙げますね。
- 寿司店:㐂寿司(きずし)、すし 㐂邑(きむら)、きざ㐂(きざき)、かね㐂(かねき)
- ラーメン店:寿々㐂家(すずきや)、饗 くろ㐂(もてなし くろき)、琉球げんこつ 㐂家(ななみや)
- 鍋料理屋:京湯どうふ 㐂さ起(きさき)、五味㐂楽(ごみきらく)
- その他:㐂久好(きくよし)、㐂美久(きみひさ)、川㐂(かわき)、まかない 㐂いち(きいち)、㐂六(きろく)、多楽㐂(たらき)、縁㐂(えんぎ)、焼肉㐂舌(きたん)
「㐂」という漢字は、一般的にあまり知られておらず、パソコンでの入力も難しい文字です。
昔は人名に使われていましたが、現在は個人の名前に使うことはできません。
まとめ
「三つの七」を含む漢字「㐂」の入力方法について詳しく説明しました。
「㐂」という漢字は、お店の名前に使われることが多く、しばしば看板などで目にすることがあります。
祖父母の名前などで見かける方もいるでしょう。
しかし、この漢字を入力する方法がわからない、という問題が度々話題になることがあります。
この漢字は、パソコンでは通常「き」や「よろこぶ」の変換手順で、候補リストの最下部にある「単漢字…」をチェックすることで解決できます。
また、「3402」のコード番号を入力し、「F5」キーで変換する方法も有効です。
スマホの場合は、パソコンの方法では入力できないので、「㐂」の文字をコピーして貼り付ける方法を使いましょう。
もちろん、コピー&ペーストは、パソコンでも使える方法です。
「㐂」を頻繁に使用するという方は、単語登録することで、入力作業が格段にスムーズになりますよ。