国会議事堂のすぐ前に広がる銀杏並木。
紅葉スポットとしても有名ですが、神宮外苑などに比べ知名度は低いため、ゆっくり紅葉を楽しむことができるおすすめの場所です。
イチョウ並木の例年の見頃は、11月中旬~12月上旬となっています。
また、ドラマ「相棒」の撮影地として有名な「国会前庭」は、国会議事堂に隣接していて、議事堂前の美しい銀杏並木に囲まれた自然豊かな空間です。
誰でも無料で入れるこの庭園は、東京で秋の景色を楽しむための隠れたスポットとして知られています。
国会議事堂前を彩る秋の銀杏並木
国会議事堂のすぐ前に広がる銀杏並木は、あまり知られていない紅葉の名所です。
そのため、神宮外苑の銀杏並木と比べ人出も少なく、静かに散策を楽しむことができます。
青空に映える鮮やかなイチョウ並木。
その背後には国会議事堂がそびえ立ち、イチョウ並木とのコントラストや迫力に圧倒されます。
近くには、ドラマ「相棒」シリーズの撮影地としても有名な国会前庭があります。
国会議事堂正門から真っ直ぐに伸びる並木道や、南北に広がる広々とした庭園。
この並木道には、146本のイチョウの木が植えられているそうですよ。
約400メートルに及ぶ整然とした銀杏の並木が鮮やかな黄金色に染まる期間は、息を呑むような美しい景観を楽しめるでしょう。
高さ約20メートルに達する銀杏の木々が、空に向かってそびえ立ち、訪れる人々に圧倒的な存在感を与えます。
歩道の両側に植えられた銀杏の枝が上で絡み合い、自然に形成されたアーチのような空間を作り出しています。
この銀杏のトンネルは、都会の喧騒を忘れさせてくれる静かで特別な場所です。
また、1936年に完成した国会議事堂は、日本政治の中枢としての役割だけでなく、その建築的価値も高く評価されています。
この建物はネオバロック様式で設計されており、青銅色の屋根と白亜の壁が特徴です。
訪れる人々は、まるで絵画のようなこの美しい風景を、カメラに収めます。
イチョウ並木の例年の見頃は、11月中旬~12月上旬。
気候によって前後する可能性もあるので、お出かけの際は確認することをおすすめします。
特に近年は、猛暑(酷暑)の影響もあると思いますので・・・。
東京メトロ「国会議事堂前駅」から徒歩3分の国会議事堂。
議事堂周辺を散策する際には、銀杏並木だけでなく、事前予約なしで参加できる国会議事堂の見学ツアー参加してみるのも楽しいと思います。
国会前庭を巡る
国会議事堂前の並木通りを挟むように位置している国会前庭(面積は約5万平米)。
桜やハナミズキなど様々な植物が植えられ、野鳥も多く、東京の都心で自然を楽しめる絶好の場所となっています。
人が少ないこともあり、静かに落ち着いた時間を過ごせますよ。
北地区と南地区に区分されており、それぞれ独自の魅力を持つ庭園として整備されています。
時計塔や憲政記念館が位置する北庭は、西洋風のデザインが特徴です。
対照的に、南庭は日本庭園としての趣きを持っています。
北庭は、加藤清正の屋敷や彦根藩井伊氏の上屋敷、南庭は大名屋敷や有栖川宮邸、霞が関離宮など、歴史的な人物が居住していたとされるこの場所は、現在は衆議院が管理する国有地となっています。
南庭:和風庭園
南地区にある和風庭園は、回遊式庭園となっていいて、池や小川、滝を含む美しい自然を楽しめます。
四季を感じる庭園です。
手入れも行き届いていて、まさに穴場です。
滝石組(たきいわぐみ。石で組まれた滝)や、苔を配した静かな庭園は、訪れる人々に日本の伝統的な美を感じさせます。
小川のせせらぎが池に流れ込む落ち着いた空間です。
庭園内には東屋が設けられ、都会の喧騒から逃れるための穏やかな休息スポットとなっています。
南地区の南側には、ちょっと古いですがトイレがあります。
北庭:洋風庭園
国会前庭の北地区に広がる洋風庭園でも、多様な植物が訪れる人々を迎えています。
混むことがないため、静かでゆっくりと過ごせますよ。
北庭で特に目を引くのは、三権分立を象徴する独特のデザインが施された時計塔です。
この時計塔を中心に整備された広場や池は、周囲の景色と調和し、皇居や日比谷方面の美しい眺めと共に訪れる人々に癒しを提供しています。
日本の土地の標高(高さ)の基準「日本水準原点」や、加藤清正公が掘ったと言われる江戸の名水で知られる井戸「櫻の井」などの歴史的な見どころがあります。
憲政記念館
憲政記念館は、日本の議会政治の歴史と展開を学ぶための施設で、もともとは「尾崎記念会館」と呼ばれていました。
施設の入口近くには、議会政治の父とも称される尾崎行雄の銅像と記念碑が設置されており、その業績を讃える場となっています。
尾崎行雄は、日本の議会政治の発展に貢献したことで「憲政の神様」とも呼ばれています。
議事堂前銀杏並木と国会前庭園への基本情報
議事堂前銀杏並木
- 住所:東京都千代田区永田町1丁目
- アクセス:永田町駅「国会議事堂前駅」から徒歩5分
地図
国会議事堂前の銀杏並木への訪問には、公共交通機関の利用が便利です。
最寄り駅には国会議事堂前駅(丸ノ内線・千代田線)、永田町駅(有楽町線・半蔵門線・南北線)、溜池山王駅(銀座線・南北線)があり、それぞれから銀杏並木まで歩いてすぐです。
具体的には、国会議事堂前駅からは1番または3番出口を出て徒歩約2分、永田町駅からは3番または5番出口から徒歩約5分、溜池山王駅からは8番出口を使って徒歩約7分です。
都営バスも利用しやすく、都01系統(新橋駅~大橋)や都03系統(市ヶ谷~グランドプリンスホテル新高輪)が便利です。
国会議事堂前のバス停で降りることができ、料金は一律210円でICカードも使用可能です。
タクシーの場合は、「国会議事堂の正門前」または「国会議事堂の銀杏並木」と伝えれば目的地に着けます。
料金は東京駅から約1,500円、新宿駅から約2,000円、羽田空港からは約7,000円となります。
国会前庭園
- 住所:東京都千代田区永田町1丁目1(北庭)、永田町1丁目2-1(南庭)
- 料金:無料
- 開園時間:9:00~17:30
- 閉園日:12月29日から翌年1月3日
- アクセス:永田町駅「国会議事堂前駅」から徒歩5分
- 駐車場はありません
まとめ
国会議事堂前のイチョウ並木は、他に比べ混雑が少ないので、都心で紅葉を楽しみたい方にはおすすめの場所です。
手入れされた植木&議事堂が正面に見える景色は、その壮大さで訪れる人々を魅了するでしょう。
忙しい都市生活から離れ、美しい銀杏並木が織りなす散歩道を歩いてみることをお勧めします。
また、議事堂前のイチョウ並木を挟んで位置する国会前庭園は、豊かな緑に囲まれた穏やかな場所です。
洋風の北庭と伝統的な日本庭園の南庭に分かれており、どちらも訪れる価値があります。