「いとこ」とは、一般的に親の兄弟姉妹の子(親から見た甥や姪)を指す言葉ですが、漢字での表記には様々な形が存在します。
公的な書類や、結婚式の席次表での正確な表記に迷うこともあるでしょう。
この記事では、それぞれの「いとこ」をどのように漢字で表現するか、その使い分けを説明します。
「いとこ」の漢字表記の基本
「いとこ」を漢字で表記する際の鉄則は、「自分を基準にする」ということです。
自分といとこの関係(年齢や性別)に応じて、適切な漢字を選びます。
具体的な表記方法は解説します。
特定の「いとこ」を指す場合の漢字表記
個々の「いとこ」を指定する場合、2文字の漢字を使用します。
そのいとこが自分より「年上か年下か」、さらには「男性か女性か」に基づいて、次のように漢字を使い分けます。
- 従兄:自分より年上の男性のいとこ
- 従弟:自分より年下の男性のいとこ
- 従姉:自分より年上の女性のいとこ
- 従妹:自分より年下の女性のいとこ
例えば、あなたが20歳で、いとこが23歳の女性の場合は「従姉」と表記し、15歳の男性の場合は「従弟」となります。
同じ年生まれの「いとこ」との関係性の表現
もし自分と同じ年に生まれた「いとこ」がいる場合、誕生日が早い方を「兄」や「姉」として扱います。
例えば、あなたが2005年5月10日生まれで、いとこの男性が同じ2005年5月15日生まれの場合、誕生日が後のいとこは「従弟」と表記します。
「いとこの配偶者」の呼び名はどうする?
いとこの配偶者、つまり義理のいとこについては、その血縁関係を元にして称呼を決定します。
- 従兄の配偶者は「義理の従姉(義従姉)」
- 従弟の配偶者は「義理の従妹(義従妹)」
- 従姉の配偶者は「義理の従兄(義従兄)」
- 従妹の配偶者は「義理の従弟(義従弟)」
たとえば、あなたが30歳で、32歳の従兄が28歳の女性と結婚している場合、この女性は年齢ではあなたより下ですが、従兄の妻という立場から「義従姉」と呼ばれます。
兄の配偶者の場合は「姉」・弟の配偶者の場合は「妹」・姉の配偶者の場合は「兄」・妹の配偶者の場合は「弟」の漢字を使うということですね。
複数のいとこを表す漢字の使い方
次に、複数のいとこを漢字で表す場合について、詳しく見ていきましょう。
- 従兄弟:全ての男性いとこを指す場合
- 従姉妹:全ての女性いとこを指す場合
- 従兄妹:自分より年上の男性と年下の女性のいとこ
- 従姉弟:自分より年上の女性と年下の男性のいとこ
- 従兄姉:年上の男女のいとこ全員を表す
- 従弟妹:年下の男女のいとこ全員を表す
- 従兄弟姉妹:全てのいとこを総称してこのように書くことがあります。親戚の集まりなどで使われる表現です
複数のいとこの例
「従兄妹」と書く例
- 自分が24歳
- いとこの兄弟が、25歳(兄)と23歳(妹)
上記の場合、自分から見てこの二人は「従兄妹」と表します。
また「従兄妹」は「ジュウケイマイ」と発音することもあります。
表記はいろいろ
複数のいとこを指す場合、その表記は状況に応じて異なることがあります。
たとえば、自分より2歳年下の従妹と4歳年下の従弟がいた場合、自分を基準に「従妹弟」とも、その兄弟を指して「従姉弟」とも書けます。
いとこの漢字表記は造語であるため、どちらの表記も正しいとされています。
まとめ
これまで見てきたように「いとこ」を表す漢字は合計11種類あり、個々のいとこや複数のいとこを表す際には「自分基準」が基本となります。
ここで、それぞれの「いとこ」をどのように表すか、再度見てみましょう。
- 従兄:自分より年上の男性のいとこ
- 従弟:自分より年下の男性のいとこ
- 従姉:自分より年上の女性のいとこ
- 従妹:自分より年下の女性のいとこ
自分より年上のいとこには「従兄・従姉」を使い、年下のいとこには「従弟・従妹」を使用します。
どのように表記するか迷った場合は、いつも「自分を基準に」考えてみると良いでしょう。