お菓子を作る際に特別な味わいを加える、製菓用のスイートチョコレートは、デザートを一層美味しくするための鍵となります。
しかし、高品質なスイートチョコレートを選ぶと、その分価格も高くなりがちです。
多くの方が、美味しいお菓子を作りたいけれど、材料に多額を投じるのはためらわれる…と感じているのではないでしょうか。
そんな時、手元にあるものや、リーズナブルな価格の代替品を使用することで、お金を節約しながら手軽にお菓子作りを楽しめるようになります。
この記事では、お菓子作りに最適なスイートチョコレートの代替品についてご紹介します。
スイートチョコレートの代替品選びのポイントと特長
スイートチョコレートには次のような特長があります。
- 濃厚で豊かなカカオの味わい
- 美しい光沢がある
- 溶けやすく扱いやすい
- 口どけが良い
- かたまりやすい
- コーティングに最適
製菓用のスイートチョコレートは、国際基準に従って油脂やカカオの含有率が厳しく管理されているため、普通のチョコレートよりも豊かな味と滑らかな口どけを実現します。
代替品を選ぶ際にも、これらの特性を持つものを探せば、同じようにお菓子作りに役立てることができるでしょう。
スイートチョコレートを代替するお菓子作りのアイディア
お菓子作りで活用できるスイートチョコレートの代替品として、ここでは5つの選択肢を紹介します。
ダークチョコレートを使用する
日常的に楽しむチョコレートと比べて、製菓用のスイートチョコレートはカカオの含有量が高く、乳製品を含まないため、より苦味を感じることがあります。
このため、濃厚なカカオの風味が欲しい時にはダークチョコレート（ビターチョコレート）が良い選択になります。
ダークチョコレートは、甘さとカカオの苦味が良いバランスで、製菓用スイートチョコレートに近い味わいです。
ただし、スイートチョコレートのような滑らかさを得るには、テンパリングという溶かして冷ます工程を丁寧に行う必要があるかもしれません。
ミルクチョコレートの活用
リーズナブルで手に入りやすいミルクチョコレートも、うまく使えばスイートチョコレートの代わりとして活躍します。
その甘さは特徴的ですが、レシピによっては砂糖やその他の甘味料の量を調整することで、適度な甘さのお菓子を作ることができます。
カカオの風味を強調したいレシピには不向きかもしれませんが、チョコプリンやシンプルな焼き菓子など、多くの場合において美味しく使用できますよ。
ココアパウダーでチョコ風味のお菓子を
チョコレート風味のお菓子を簡単に作りたいときにぴったりなのが、カカオの濃厚な香りを持ちつつ甘くないココアパウダーです。
※甘い味のついたココアの粉末ではなく、純ココアです
粉末状のココアパウダーは、溶かす手間を要せず、お菓子にすぐにチョコ風味を加えることができます。
直接味わうとその苦味が際立ちますが、このココアパウダーはココアバターをベースにしており、製菓用のスイートチョコレートにも使用されるカカオバターと同じ成分を含んでいます。
そのため、スイートチョコレートと同様の風味をお菓子にもたらすことができます。
しかし、ココアパウダーには固まる性質がないため、固めるタイプのチョコレート作りには向きません。
それでも、生チョコやガトーショコラのような焼き菓子に使う場合、製菓用スイートチョコレートを使うよりも簡単で、失敗しにくいです。
ココアパウダーを使って製菓用チョコ風に
カカオの香りをしっかり引き出しながら美味しい焼き菓子を作りたいなら、ココアパウダーに少し手を加えると良いでしょう。
必要な材料は以下の通りです。
- ココアパウダー 15g
- 砂糖 25g
- 牛乳 10g
- 植物油またはバター 10g
湯煎ができるようにボウルを2つ用意するなどしてください。
作り方
- ココアパウダーを除く全ての材料をボウルに入れてよく混ぜます
- 湯煎するので、熱湯を用意します
- 工程1のボウルの中の材料を湯煎します
- 材料が温まったら、少しずつココアパウダーを加えて混ぜ合わせます
この方法で、製菓用スイートチョコレートと似た風味になります。
牛乳は好みや手持ちのものに応じて、豆乳や低脂肪乳に置き換えてもOKです。
ただし、このレシピで作ると固まりにくいため、生チョコや焼き菓子に適していますが、固めたいチョコレートやツヤのあるチョココーティングを目指す場合には適していない点を覚えておきましょう。
キャロブ：カカオを含まないチョコ代替品
キャロブ（カロブ）は、いなご豆としても知られるカロブ豆を使用しています。
カカオを含まず、チョコレートでアレルギー反応を示す人も問題なく食べることが可能です。
カロブは粉末やチップ形式など様々な形状があり、用途に応じて選べる利点があります。
カカオのような風味はありませんが、控えめな甘さと軽い苦味があり、ビターチョコレートが苦手な人にも受け入れやすい味わいです。
溶かして固めることができるため、多様なチョコレート菓子の材料として使用できます。
ただし、一般のスーパーマーケットでの取り扱いが少なく、購入には専門店やオンラインショップを利用する必要がある点はデメリットです。
価格については、製菓用スイートチョコレートと比較してコストパフォーマンスに優れている場合があります。
まとめ
チョコレートの代替品としては、製菓用スイートチョコレートとカカオの風味や苦味が似ている材料が適しています。
風味は劣りますが、ビターチョコレートはその苦味で代替品としての使用が可能です。
ミルクチョコレートも、甘さの調整を行えば代替品として使用できます。
純ココアは、焼き菓子に使用することで、カカオの豊かな風味を引き出せます。
純ココアに砂糖や牛乳などを加えて作った、チョコペーストを使うこともできます。
キャロブ（カロブ）は、見た目も味わいもチョコレートに近く、チョコレートが食べられない方にポピュラーな代用品です。