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手持ちのこし器がない時の対策と「うらごし」って何?

かぼちゃの裏ごし

茶碗蒸しやプリンなど、卵を主材料とする料理では、滑らかな舌触りが非常に大切です。

この滑らかさを得るには、卵液を細かくこす作業が必須です。

この他にも、芋やカボチャなどを裏ごしして滑らかにするなど、「こす」「うらごしする」といったプロセスは時々見かけますが、日常ではそう頻繁には使わないため、こし器を持っていない人も珍しくありません。

この記事では、こし器が手元にない時に代用できる方法と、「うらごし」という作業の意味を解説します。

そもそも「うらごし」とは?うらごし器ってどんな役割があるの?

まず「うらごし(裏ごし)」とは具体的にどのようなものを指すのか解説します。

一般的なザルよりも細かい網目を持つ器具を使用して、食材や粉をさらに滑らかにするための工程を「うらごし」と言います。

離乳食を作るときにも使われ、食材を非常に滑らかにこすことができる優れものです。

卵液もしっかりとこせるんですよ。

実際には、しゃもじ等を使って、材料を網に押し付けながらこすことにより、不純物を除去したり、材料を細かくして滑らかにするのです。

この手法は主に、食材をペースト状にする、またはスープやポタージュのざらつきをなくしたい時に使われます。

粉をふるい分けたり、出汁をとる場合は一般的に「こす」と表現されることが多いです。

「うらごし」は、じゃがいもやさつまいものようなデンプンを多く含む食材に対しても有効で、作業は材料が冷めないうちに行うことがポイントです。

冷えてしまうと、材料が硬くなり、処理が難しくなってしまうからです。

「こす」と「うらごし」はどう違うの?

「こす」と「うらごし」にはどんな違いがあるんでしょうか。

「こす」とは、不必要なものやカスを取り除くために布や金網を使うことです。

一方で「うらごし」とは、特定の道具を使って食材を細かくしながらこし、不純物を除いて、口当たりが滑らかで均一な食感にする作業のことを指します。

これらは基本的に「不純物を取り除く」「細かくする」という目的を共有していますが、「こす」はもっと広範囲にわたる一般的な方法として捉えられます。

キッチンペーパーやざる、茶こし、粉ふるいなど様々な道具が使われますし、急須のストレーナーも含まれます。

しかし、「うらごし」は食感を特に滑らかにしたり、味を均一にする効果があるため、より細かい網目の専用のうらごし器を使うことが多いです。

そのため「うらごし」は「こす」の中の一つの方法と考えることができます。

特にプリンや茶碗蒸しのように、滑らかな口当たりが求められる料理では不可欠な工程です。

「こす」によって、卵液の中の溶け残った卵白やカラザを取り除くことで、料理の見た目や口当たりが格段に良くなります。

このステップを飛ばすと、溶け残った卵白が固まり、見た目が悪くなるだけでなく口当たりも損ねることがあります。

こす作業はちょっとした手間ですが、大切な工程なんです。

こし器がない時に役立つ便利グッズ

食材を滑らかにしたい時や、粉をふるいたい時に、専門の道具が手元になくても大丈夫。

いくつかの身近なアイテムで代用が可能です。

茶こし

お茶を濾すために使われる茶こしは、小量の材料をこす時に重宝するこし器の代わりになります。

持ち手が付いているので、使いやすく、粉類の下準備や、ケーキのデコレーション時の粉砂糖振りにもぴったり。

その細かい網目は卵液をこすのにも適していますが、小さいため、一度に少量ずつこす必要があります。

離乳食用こし器

離乳食用こし器は、離乳食セットに含まれていることもあり、目の細かさは製品によって様々です。

サイズが小さいことはデメリットかもしれませんが、逆に言えば少量のものをこすのには非常に便利です。

スープこし器

スープを作る際に、細かいカスを取り除くスープこし器は、茶碗蒸しやプリン作りにおけるこし器の良い代わりになります。

細かい網目は卵液を滑らかにこすのに最適ですが、その細かさがゆえに時間がかかることがあります。

それでも、水分量が多いものをこすのにはうってつけです。

あく取り

煮物を作っている時にあくを取り除くためのあく取りも、こし器として使うことができます。

しかし、あく取りは他の代用品と比べてサイズが小さく、浅いので、こす量を調整しながら慎重に作業する必要があります。

卵液があふれ出さないよう、注意してください。

味噌こし器

味噌こし器もこし器の代用になります。

味噌をこす用途に設計されているため、持ち手は長めで、ザル部分は深く作られています。

適度な網目サイズで扱いやすく、様々な食材をこすのに便利です。

少し目は粗いですが、深い底と持ち手があるので、簡単に食材を濾すことができます。

麺すくいザル

麺をすくう用途で使われる麺すくいザルも、こし器の代わりとして使えます。

ただし、ザルの網目が粗いものもあるため、細かな材料をこす時には適さない場合があります。

目的に合わせて、網目の細かさを選ぶ必要があります。

粉ふるい

粉ふるいは、ケーキ作りなどで、小麦粉や砂糖を均一にするのに適した道具です。

持ち手付きや、ハンドルを回して粉を出すタイプなど、様々なモデルがあります。

これらは細かい粉をふるう用途に特化しているため、卵液を非常に細かくこすのにも活用できます。

ガーゼや布巾(ふきん)

通常は拭き掃除に使われるガーゼや布巾ですが、こし器としても使用可能です。

細かい目が特徴で、非常に丁寧に卵液をこすことができますが、時間が掛かるのが難点です。

水分が多いものに特に適しており、固形物と液体を容易に分けることができます。

使用時は新品、またはこす専用にしたものを使いましょう。

日常使いのザル

普段使っているザルも、こし器がない時の代替として有効です。

ただし、ザルの目が粗いと仕上がりが粗くなる可能性があるので、使用する際は慎重に選ぶことが重要です。

キッチンペーパーを敷くことで、時間はかかりますが、より細かくこすことができるようになります。

卵液を溶くコツ:滑らかな仕上がりのために

様々な代替品を用いたこし方を見てきましたが、使用する道具の質が良くても、卵液が十分に溶けていないと、望んだような滑らかさは得られません。

卵液に含まれる細かい固形物、例えば卵白やカラザは適切にこせば除去できますが、卵の溶き方が不十分だとダマになる恐れがあります。

卵を溶く際には、泡立ちを避けつつ、卵白を確実に「切る」動作で慎重に溶かすことが重要です。

まとめ

さまざまなこし器の代替品を紹介しましたが、「うらごし」は「こす」方法のひとつです。

プリンや茶碗蒸しのように、滑らかさが求められる料理では、溶け残った卵白やカラザをこすことが、料理の質向上に直結します。

カボチャや芋などを裏ごしで滑らかにする時は、熱々のうちに処理することがポイントです。

漉し器の代替品としては、茶こし、スープこし器、あく取り、味噌こし器、麺すくいザル、粉ふるい、ガーゼ、布巾、普通のザルなどが挙げられます。

これらを使う際には、目的に合った網目の細かさや食材の特性を考えることが大切です。

また、卵液を溶かす時は、泡を立てないように注意し、卵白を「切る」ようにして丁寧に溶かしましょう。

これらのポイントを押さえることで、理想に近い結果を得られます。