お菓子作りには欠かせない粉糖ですが、手元にない時や、普通の砂糖よりも高い場合がありますね。
そんな時のために、家にあるもので粉糖を代用する方法を紹介します。
この情報がお役に立てば幸いです。
粉糖とその役割について
代替品を探る前に、粉糖がどんな役割を果たしているのかを見てみましょう。
粉糖は、グラニュー糖を細かく粉砕して作られる非常に細かい砂糖です。
料理ではすぐに溶けることが求められる場面で大活躍します。
粉糖の主な用途を以下にまとめました。
デコレーション用
例えば、クッキーのデコレーションに使われるアイシングでは、粉糖と卵白が必要になります。
粉糖の細かさが、美しいアイシングを作り上げ、見た目を良くするだけでなく、クッキーが乾燥するのを防ぎます。
仕上げに振りかける
ケーキなどに粉糖を振りかけることはよくありますね。
口の中でサッと溶ける粉糖は、控えめな甘さを加えつつ、見た目も華やかにしてくれます。
生地に混ぜる
砂糖を多く使うお菓子の生地には、粉糖が溶けやすく均一に混ざりやすいため適しています。
これにより、砂糖の塊が残る心配がなく、なめらかな食感のケーキやパンが焼けるんです。
軽い食感のマカロンを作る時にも最適です。
他の砂糖との違い
粉糖はお菓子作りには欠かせない存在ですが、他の砂糖と何が違うのでしょう?
粉糖の特徴は、粒子の細かさとコーンスターチが加えられている点です。
- 粒子の細かさにより、すぐに溶けやすくなっています
- コーンスターチが加えられていることで、湿気を吸収して固まりにくくしています
一般的な砂糖と比較すると、粉糖は湿気を吸収しやすく固まりやすい性質を持っていますが、コーンスターチのおかげでさらさらとした状態を保てるのです。
これが他の砂糖との大きな違いになります。
家庭で使える粉糖の代わりになるもの
グラニュー糖で作る粉糖代替品
粉糖とは、細かくしたグラニュー糖のことで、これを代わりに使うことができます。
海外ではグラニュー糖がよく用いられるため、粉糖の代用として最適です。
グラニュー糖を粉糖のように使用する際、量は変わらずそのままで大丈夫です。
ただし、ケーキの飾り付けなど細かい使用目的には、少し多めに取り、すり鉢でよく砕いてから使うと良いでしょう。
これは、すり鉢を使うと一部が残ってしまうためです。
大量に必要な時は、電動ミルやブレンダーで均一に細かくします。
20秒振動させた後に中身を混ぜて、もう一度20秒処理するときれいに仕上がります。
仕上げに細かい篩でふるいにかけると、より粉糖に近い状態になります。
ただし、フードプロセッサーでは細かくなりにくいので注意が必要です。
上白糖を使った代替法
上白糖もまた、粉糖の代わりとして使うことができます。
透明で特定の風味がない甘さは、粉糖と似ているため、自宅で粉糖を作る場合に上白糖が選ばれます。
上白糖は家に常備していることが多く、市販では大量に買うことができるので、多くの粉糖が必要なレシピでは便利です。
しかし、前もって大量に作っておくことは避けた方が良いでしょう。
その理由は、湿気を吸収しやすく保存に向いていないからです。
粉糖を保存するように、作った粉糖全体にコーンスターチを5%加えて、湿気が少ない場所で保管すると、固まるのを防ぐことができます。
ただし、この方法で作った粉糖は、飲み物に使用する場合に溶けにくいので注意が必要です。
きび砂糖による粉糖の代替
きび砂糖はサトウキビの糖液を煮詰めて作られ、自然な茶色やミネラルを豊富に含むことで知られています。
きび砂糖は、粉糖の代わりとしても使用できます。
色の違いが問題ないレシピであれば、ぜひきび砂糖の使用を検討してみてください。
ただし、その粒子の大きさを考慮し、使う前にブレンダーやミルで細かくすることが推奨されます。
黒糖ドーナツのように、きび砂糖の色がレシピにマッチする場合もあります。
三温糖を使った粉糖の代替方法
三温糖はサトウキビの絞り汁から作られ、他の砂糖とは異なる製造過程を経ています。
この砂糖は自然な茶色と特有の風味があり、粉糖の代わりに使うことができます。
風味の強いレシピでは、三温糖の味が際立たずに済むため、特におすすめです。
その微かな香ばしさや酸味が、レシピに合うかもしれません。
コーヒーシュガーでの粉糖代用
グラニュー糖を基にしたコーヒーシュガーは粉糖の代替に適しています。
特にレシピで少量の砂糖が必要な場合、スティックタイプのコーヒーシュガーが便利です。
スティック1本で小さじ約1分の砂糖に相当するため、お菓子の仕上げやわずかな量が必要な時にぴったりです。
コーヒー愛好家なら、家に常備しているかもしれませんね。
クリープによる粉糖の置き換え
クリープは牛乳と乳糖を粉末化したもので、粉糖と似た見た目とほのかな甘さが特徴です。
しかし、乳製品であるため、粉糖の完全な代替としては使えません。
焼き菓子のデコレーションや軽い甘みを加える場合に限定して使用することが推奨されます。
クリーミーな質感と優しい甘さで、レシピにユニークな風味を加えることができます。
粉糖の代用に使えないもの
ネットでよくある質問に「粉糖の代わりに片栗粉や小麦粉を使用しても問題ないか?」というものがあります。
片栗粉や小麦粉は、そもそも砂糖とは違って甘みがないので、代用品にはなりません。
どちらも見た目が粉糖に似ているので、飾りとしてなら使えそうだと思うかもしれませんが、小麦粉は生食するものではないので糖の代用には使えません。
片栗粉は、手づくりスイーツの写真を撮るために、ほんの少し振りかけるくらいなら良いかもしれませんが、実際に食べる際には違和感があるため、これもお勧めできません。
まとめ
- 粉糖はとても細かい粒子のグラニュー糖で、アイシングや焼き菓子の装飾、生地に混ぜ込む際に特に便利です
- 粉糖と他の砂糖との大きな違いは、粒の細かさと、湿気を吸収しにくくするためのコーンスターチが加えられている点です
- 粉糖の代用としては、グラニュー糖や上白糖、きび砂糖、三温糖、コーヒーシュガー、クリープなどがあります
- 自宅で粉糖を作る場合は、ジューサーや電動ミル、すり鉢を利用して作れますが、保存する際はコーンスターチを加えて冷蔵庫で保管すると良いでしょう
- 片栗粉や小麦粉は、甘さや食感などの面で粉糖の代替にはならないことがわかります
お菓子作りで粉糖が手元にない時でも、家にある他の砂糖で代用する方法があることが理解できます。
ただし、これらの代用品は、粉糖特有の役割を完全に再現できるわけではありません。
お菓子作りをスムーズに進めるためにも、次に使う時のために粉糖を準備しておくことをおすすめします。